企業の絵画に対する考え方

企業の絵画に関する考え方は時代とともに変化しています。バブルの時期には人間国宝級の画家の絵画を大手企業が積極的に買いました。投資として購入したケースもありますが、企業の応接や玄関などに飾る目的でも購入しました。特に大手の銀行や保険会社などの金融機関はステータスの一種として購入していました。また、銀行などは取引先が絵画を購入する場合にも積極的に融資をしましたし、投資目的の購入であっても、絵画を担保にしたローンを用意していました、しかし、そのような時代はバブルの崩壊とともに終焉を迎え、絵画の市場価値は大幅に低下しました。美術品としての価値のあるものは別にして、企業などがバブル期に購入したような絵画は見向きもされなくなってしまいました。応接にしても、職場にしても、絵画があることで雰囲気は変わります。

空気が和んで仕事を進める上でもプラスになります。そのようなアイテムであっても、文化的なものは企業から歓迎されます。ところで、絵を描く才能は特殊なものであって、絵は芸術品であることは確かです。その市場価値は異なっても絵を愛する人にとってはお金には代えられない価値のあるものです。殺風景なオフィスに絵があることで、社員の気持ちを柔らかくしてくれます。難しい幾何学模様の絵であっても、絵を飾る余裕があることで会社の余裕を社員は感じられるものです。絵の価値が分からなくても周囲を感動させてくれたり、安心されてくれたり、喜ばせてくれたりするので、絵は重要なアイテムになるのです。画家にとっては受難の時代であることは変わりありません。企業が購入する絵には価格面でも制限があって、バブル期のように気前良く購入してもらえるわけではないのです。しかし、絵を飾ることでオフィスが和み、顧客にも喜ばれ、営業面でもプラスになることもありますので、経費の中から文化的な香りのする絵などについては継続して企業が購入して欲しいものです。購入した絵が値上がりするような投資目的での期待はできなくなっています。それは、バブルの時期のことであって今では無理です。

一部の国宝級の絵は別格ですが、一般的には値上がりなどは期待できません。絵は時代とともに価値が変化します。しかし、将来的に価値が上がると見込んで購入するようなことは難しい時代になっています。それは結果であって、当面は自社の顧客を和ませるツールとしての役割であると認識して購入するべきです。